中古の三味線はアリ?ナシ?

いつもありがとうございます。
三味線 結(ゆい)です。

今回は、

■三味線を始めてみたいけど新品だと予算が合わない
■セカンド三味線が欲しい
■古い三味線の方が材料がいいと聞いたから出物を狙っている

といった、何らかの理由で中古で三味線の購入を検討されている方に向けての記事になります。

中古で三味線を購入するのはアリなのか?
中古で買うと得するのか?損するのか?
新品がいいのはわかってるけど予算が出ないんだよおおおお

そんなふうに考えている方の判断材料のひとつになれば嬉しいです。

中古はアリ!だけど…

結論から申し上げると、中古はアリ!です。

アリですが、
ネットオークションやフリマアプリでの購入は注意が必要で、
三味線屋さんが用意するものの方が安心ですね。

三味線屋さんで購入すればチェックなどの余計な手間を省くことができますし、
何か問題や不具合が起きたときの責任の所在が明確だからです。

ネットオークションで購入する場合は、
自己責任でメンテナンスをする前提ならよいかと思います。

ネットオークションでの購入の際に注意すること

次に、ネットオークションでの購入の際に注意することですが、
一番のデメリットは現物を見ることができないという点です。

つまり、画像と金額だけでの判断になるので落とし穴だらけです。

結でも中古を販売することがありますので、
画像でもわかる皮の破れや天神の欠け、かんべりの程度以外に
何をチェックしているか、その一部をお伝えしますね。

■棹と胴の寸法のチェック
■福林はまだ使えるか
■糸巻の長さはどれくらい残っているか
■東サワリがついている場合、きちんと機能するか
■棹のねじれ、曲がりはないか
■継手に狂いはないか
■胴の仕込みは甘くなっていないか
■ハは適正か
■胴の留めは外れていないか
■小傷、打痕のチェック

留めが外れた胴

まだ他にもありますが、ざっとこんな感じです。

画像だけで判断できないことの方が圧倒的に多い上に、
古い三味線ほどガタが来ているものです。

中古で小傷や打痕がないものは今のところ見たことがありませんし、
胴仕込みや継手が甘くなっていたり目違いが出ているのはほぼ確実で、
天神が欠けた痕、ほぞや棹が折れたものを直した形跡があるものもあります。

つまり、
ある程度の三味線の知識があり、ネットオークションでの三味線は何かしらの不具合があることが前提で、
自己責任でメンテナンスを出すつもりなら購入の検討はアリ
ということです。

新品の三味線を購入するよりも費用を抑えられることの方が多いですが、
知識がなければ一か八かの賭けになりメンテナンスはほぼ必須なので、
これから三味線を始めようとする方にはネットオークションやフリマアプリでの購入はオススメできません。

まとめ

今回の記事をまとめると、

中古の三味線の購入を検討するなら、現物を見ることができる三味線屋さんが無難です。

いろんな要素をチェックする手間が省ける他、
もし何かあったときに頼れる三味線屋さんがいる安心感はお金では買えないものですよ。

結では中古の三味線を積極的には取り扱っていませんが、
他所で買われた三味線でも修理やメンテナンスを承ります。

ご遠慮なくお問い合わせくださいね。