いつもありがとうございます。
三味線結(ゆい)です。
ネットショップに花梨・津軽三味線セット(極上)をアップしました。
これから津軽三味線を始める方、プロの演奏家のセカンド三味線に最適な逸品です。
当ホームページトップの商品一覧からご覧くださいませ。
また、事務所にお越しいただける方は商品を直接ご覧になれますので、ご興味がございましたらご遠慮なくお問い合わせください。
さて、今回はタイトルの花梨の三味線は安物?について書いていきます。
メーカーや材木屋さんのお話、そして私見も入りますのであらかじめご了承くださいね。
結論から先に申し上げますと、
花梨は高級木材。紅木と比べたら価格は下がる。
これが適正な答えだと思います。
高級木材のひとつとして名を連ねる花梨。
色合いは黄土色~赤褐色と美しく、耐久性に優れていて、製材後の狂いも少ない素直な木味というところから高級家具にも用いられる花梨ですが、三味線業界では花梨の三味線は初心者用、お稽古用、安物と不遇な扱いを受けることが多いのはなぜでしょうか?
初心者用といっても国内の職人がきちんとつくった三味線なら10万円は超えてきます。
津軽三味線は楽器自体が大きく、細棹など他の三味線よりも材料を多く使うため割高になります。
これから三味線を始めたいと思っていても、簡単には手が出せない金額だと個人的には考えますが、本当に安物でしょうか?
要因その①
材料の総数による価格の差
紅木の原木はそこまで大きくなく、曲がっていたり干割れしていたりと、三味線の材料としては多くは取れないそうです。
反対に花梨は大きい木で、三味線の材料としても紅木よりずっと多く取れるそうですよ。
数が多いものと少ないもの、どちらの方が市場で高く取り引きされるかはお察しの通りです。
たらればですが、紅木よりも花梨の材料の方が希少であれば花梨の方が高く取り引きされるでしょう。
要因その②
紅木と比較しすぎ
花梨の三味線の価格が20万円前後なのに対し、紅木の三味線は30万円~数百万円と価格の開きが大きいです。
紅木は木の密度(重さ・硬さ)、トチ(木目とは別の虎目のような柄)で価格が大きく変わり、その中でも特に貴重な材料の三味線にはホゾ金を仕込んだり、象牙の糸巻を仕込むこともあるので、当然価格は跳ね上がります。
そういった紅木の三味線と比較すると花梨はとてもリーズナブルに感じますよね!
だからといって花梨が安物かというとそれは別の話です。
いかがでしたか?
上記2点が、花梨の三味線は初心者用、お稽古用、安物という扱いを受ける要因だと思います。
しかし、先述しました通り、紅木と比べると価格は下がりますが花梨は高級木材です。
決して安物ではありません。
以前、花梨チャレンジの記事にも書きましたが、花梨も材料が枯渇し価格が高騰しています。
少なくとも安物といえるような価格ではなくなりました。
その価値を見直し、今ある材料に感謝し、紅木は紅木・花梨は花梨として捉えて、楽しく三味線を弾き続けてくださる方が増えることを祈るばかりです。
結