三味線の胴の材料は何?

いつもありがとうございます。
三味線 結(ゆい)です。

今回は、
たまに聞かれる「三味線の胴の材料は何?」というご質問に対してお答えしたいと思います。

そんなこと知ってて当然!という方はスルーしてくださいね。

結論から申し上げますと、
「三味線の胴はほぼ花梨」です。

小唄の三味線などは桑でつくられた胴があったり、
昔はけやきでつくられた胴もあったみたいですが、
棹が紅木や花梨の場合は、胴は花梨でほぼ間違いありません。

でも、紅木の三味線は棹も胴も同じような色合いのものが多いですし、
そもそも紅木と花梨では色合いが全然違うのに、
胴は本当に花梨?と思いませんか?

紅木の棹

それは、紅木の棹に仕込む胴は、紅木の色合いに近くなるように色付けして仕立てられることが多いからです。

胴の経口(皮の接着面)は地の色のままなので、
その差がわかりやすいかと思います。

皮の接着面は、経口(きょうぐち)といいます
上が花梨の棹用の胴で、下が紅木の棹用の胴です

色付けして仕立てられることが多いとはいえ、
材料の地の色を生かして胴を仕立てられる職人さんもおられるので、
棹と胴の色合いの差がはっきりわかる三味線もあります。

関東と関西でも趣向やつくりが違ったりして、
これもまた手づくりならではのおもしろさですよね。

お持ちの三味線の胴をまじまじと見たことがない方は、
これを機会にぜひご覧になってみてくださいね。